N:陽世のナレーション
シーン1 紋別私立○○病院・廊下
N「私は時計ばかり気にしていた」
「叔母さんじゃないの。もうちょい複雑な関係」
「……」
シーン2 同・廊下〜院長室
N「私は今日、この人と、東京へ行くことになっていた」
「(立ち止まり)……え?」
N「それがどういう病気かは、さすがに私も知っていた」
シーン4 初夏の太陽
N「2001年の私の夏は、この街で始まった―」
シーン16 一海のマンション
「(無表情で一同を見て)……」
「(敵意を浮かべて宇宙を見返す)……」
「(と、宇宙に睨まれて)……」
シーン18 同・内
「……」
「……」
「……」
シーン23 坂本診療所・二階倉庫
「……」
「(生気のない無表情で)……」
「(振り返る)」
「……妹」
シーン25 同・二階倉庫〜宇宙の部屋
「(写真をじっと見て)……」
「……汚い病院」
「却って病気にないそう」
「(無表情で)私のパパの病院よ」
シーン26 同・一階検査室
「(表情を変えずに見ている)……」
シーン45 夏の街
「……」
「(じっと見送って)……」
シーン54 坂本診療所・二階倉庫
「……」
「……」
シーン55 坂本診療所・食堂
「……(座る)」
「……あそこ帰るつもりないの」
「……私、ここに住むことに決めたから」
シーン57 坂本診療所・表(翌朝)
N「そして、私は、父が作ったこの診療所に住む事になった」
シーン60 坂本診療所・宇宙の部屋
「(ぼぉっっと目が虚ろになる)……」
シーン62 坂本診療所・二階
「……!?」
―つづく
(マリア台本より)